2012年1月20日金曜日

昔「竜王」を手がけた船大工の文字


船内の引き裂かれたバルクヘッドを取り外すと文字が現れた
上側の数字とローマ字は縦線のBL(バトックライン)を表し
下側の数字は横線のWL(ウォーターライン)を表している
墨差しを使って書いた文字の特徴があらわれている
しかしウォーターラインもバトックラインも非常に細い
細かい仕事をする大工の線だ
普通造船所に何人居ようと現図は棟梁が引く
フレームを現図に合わせての書き写しは棟梁がやったかどうかまでは不明
その昔薄いケヤキを重ねて曲がった型に積層接着したであろうフレームは
当時の最先端技術で軽くて丈夫なフレームです

蒸し曲げや作りつけ繋ぎフレームなどと違い圧倒的に細くて丈夫だ
外板とフレームはエポキシ接着ではないしましてやフィレットなど付けていない
よくこの工法で「竜王」は43年の歳月を生き延びてきたものだなあと思う
美しい船だからよほど大切にされたに違いない

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