2012年12月30日日曜日

フェザーリングプロペラ



「花丸」は最初固定2翼のプロペラだった

ところが水と空気の密度がおよそ800倍だというのを知って
パワーがセールで掴んだ風の力だけでスピードの遅いヨットには
固定翼はエンジンを使わない時の抵抗になってだめだと思った

レース艇でなくクルージングヨットこそ毎日セーリングだから抵抗は減らさないといけない
どんな初心セーラーでもプロペラ面積を800倍したような(僕の花丸の最初の固定翼で30平方メートル)
面積の抵抗を風上に向けて押し立ててセーリングをしようなどとは思わないはずだ

殆どの人が水中だから見えないので固定翼で満足してそんなものだと思っている
そこで今「花丸」はフォールディングプロペラという使わない時は後ろ向きに折りたためるプロペラを付けている
特に微速のセーリングは格段に早くなった

フォールディングプロペラはプロペラ自体を重くして推進軸の回転から遠心力でプロペラを開くようになっており
前進の時は丁度良いところまで開いてガツンと角度が決まりプロペラの前向き傾斜が止まる

それで前進は固定翼と殆ど変わらない力を持つが
後進は遠心力だけで開いており回転させるとプロペラが閉じる方向に力がかかる
そこで思い切りエンジンを吹かして回転をあげて遠心力の方がプロペラを閉じる力より勝るまで回転をあげる事になる

それでも後進は固定翼ほど頼りにはならない
先日 佐柳島(さなぎじま)の港の中で強風にあおられ船首が堤防に押しつけられそうになる恐怖を味わった
後進で3500回転以上エンジンを回したが風の力が強くだんだん堤防に寄せられた
今度は高価だが前進も後進も翼が反転して固定され同じようにパワーの出るフェーザーリングプロペラを採用する事にした
ダイヤ430ミリメートル・ピッチは船によりエンジンによりセットして設定できる
30°から2°刻みで0°までのピッチに変えられる
ボスの部分を今のシャフトに合うように加工して 止めナットもネジを切り直さねばならない
さて「瀬戸壱丸」の仕事が終わったら取り付けてみよう

何度か上架してフェザーリングプロペラの角度を設定し直せば
エンジンとプロペラと船型がマッチした最高のスピードが得られるはずです

「花丸」は32フィートで3GMエンジンなのに6.5ノットはあまりにも遅すぎです
「瀬戸壱丸」は最高速度7,5ノットだそうです
「瀬戸壱丸」はGORIというメーカーの最高のフォールディングプロペラを採用しています

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