2013年1月15日火曜日

船食い虫




「瀬戸壱丸」のスケグ
ラダーとスケグの隙間があまりに狭く接触し始めたので
3年ほど前に右舷側のスケグ材のラダーと接触している部分を切り取り
そのまま船底塗料を塗って下架したのだそうです

僕も実際に船食い虫がヨットを食っているのは初めて見ました
二枚貝の一種だそうですが海に居るゴカイというミミズのような虫に似ています

トンネルを作る時のシールド工法のように石灰質のトンネルを残しながら木を食って進みます
木の目に沿って殆ど真っ直ぐに進みます
二材が合わさっていても隣の木には移らないで自分の侵入した木だけを食べます
だから右舷だけで左舷の木には被害はありませんでした

どうも日本の舟食い虫は和食が好きだそうで
「瀬戸壱丸」のスケグのようにケヤキや杉やヒノキはよく食われるそうです

多分西欧の舟食い虫はマホガニーやチークが好きなのでしょう
輸入時の強烈な燻蒸処理がそうさせているのかもしれないなと思ったりします
舟食い虫を防ぐ方法は物理的に木の表面を食い破って入ってくるのですから
表面から侵入されないようにエポキシの硬い膜を作ってやる事です

古い和船が10年ほどのサイクルで作り替えた理由もそのあたりにありそうです

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